資産運用をするために知っておくべきこと2

資本主義とは?

資本主義経済は、「株式会社」で成立しています。

朝起きて歯を磨く:その歯ブラシを生産しているのは・・・「株式会社」
通勤のために最寄駅までバスに乗る:そのバス会社も・・・「株式会社」
駅からは電車に乗り換える:その電車の会社も・・・・・・「株式会社」
ようやく到着した勤務先:その勤務先もやっぱり・・・・・「株式会社」
会社に着き、仕事前に飲む缶コーヒー:生産しているのは・・・「株式会社」
缶コーヒーを購入したコンビニ:そのコンビニも・・・・・・・・・「株式会社」

では、資本主義経済とはいったいどういうことでしょう。

資本主義経済は、お金の貸し借りによって成り立っている経済体制です。厳密に言えば、お金の貸し借りにより得られる「ご褒美」が直接の原動力です。

この「ご褒美」とは、皆さんもご存じ、預金をすると受け取れる「金利」や株式を買うと毎年もらえる「配当金」です。
お金を貸す人には、「金利や配当金」というプレゼントが贈られます。

お金を貸す人は、この「金利や配当金」がもらえるからこそお金を貸すのです。

逆にお金を借りた人は、「金利や配当金」という「お礼」を元本に上乗せして返します。
大切なお金を貸してくれた訳ですから、原則「金利や配当金」を払わなければなりません。

お金の貸し借りの例を見てみましょう。

【住宅ローン】
貸す銀行は、元本にプラスして金利を受け取れるから貸し出します。
逆に借りている個人は、借りているのだから、元本に金利を上乗せして返します。
【銀行預金】
銀行に預金(=貸す)しているので、金利を受け取ることができます。

【国債】
国債を購入(=貸す)すれば、償還時に元本が返却され、それまで毎年、金利が受け取れます。
逆に借りている国は、元本に金利を上乗せして返します。

【株式会社】
株式会社にお金を貸す人(=投資家)は、配当をもらえる可能性があるからこそ投資します。
借り方である株式会社も配当金を支払うために必死に事業を拡大するのです。

資本主義と株式投資

資本主義経では、「金利や配当金」を支払うことが社会の原動力です。

では、その「金利や配当金」を支払うためには、どうすればよいのでしょか?

会社の利益を常に上げ続けることになります。

株式会社は「金利や配当金」を支払うために、事業の拡大成長をしなければならないのです。

【いつも何気なく買っているペットボトルのお茶を例に考えてみましょう。】

お茶の原料を「生産する株式会社」、お茶を「製造する株式会社」、お茶を「販売する株式会社」、どの会社も、利益を生むこと、株式を買ってくれている株主さんに「金利や配当金」を支払うために事業を成長させ利益を生まなければなりません。また、この利益は原則、何よりも最優先されます。

株主への配当金還元のために、利益を生み出さなければいけません。

このように資本主義経済では、お金がうまい具合に循環されて成り立っているのです。

もしも・・・・配当や金利の支払いがなかったらどうなるのでしょうか?
そうです、お金の循環が止まり、経済活動そのものが成り立たないということです。

つまり、資本主義経済は、「金利や配当金」というご褒美を原則としている経済体制なのです。

だからこそ、お金が循環し、経済活動が成り立ち、これまでも上下を繰り返しながら成長を続けてきました。

また、これからも資本主義経済の仕組み上、株式会社は常に利益追求を要求され、事業が成長し続けるのです。

これは、株の下がる上がるといった予測ではなく、現実に起きている、起こり続ける「事実」です。

ということは、どのような資産運用をするべきでしょう。

資本主義経済の仕組みでは、株式会社は常に成長をし続けます。
つまり、株式投資が成功しなければ、資本主義経済が成り立たないということでもあります。
「どのように株式投資を行うか」が問題です。

どうやって株式投資を行うか

まず、資産運用と言えば、「銘柄選択」と「売買のタイミング」を見極めることが重要だと思っている方が大半ですが、このやり方は、確実性の低い投資方法と言わざるを得ません。

「ひとつの株式会社に投資する場合」

現在得られる情報(四季報、チャート、雑誌、テレビ、専門家のアドバイス)をもとに、購入します。

しかし、たとえ資本主義経済下の株式会社であっても、投資する株式会社がひとつである以上は、「上がるかもしれませんが、下がるかもしれません」

残念ながら、「期待」「予測」とは裏腹に、事業が発展せずに倒産したら、資産もなくなります。

ひとつの株式会社への投資は、その株式会社と運命共同体となるわけですから、「大好きで応援したい」などの気持ちがなければ、安易にできないのかもしれません。

ひとつの株式会社への投資は、経済の動向、相場を見ながら、「ワクワク」感を楽しむ方法で、大切な資産を守る堅実な資産運用には向いていないということになります。

ここで、一社より二社、二社より三社と分散させれば、倒産のリスクは当然減ります。複数企業に投資をすれば、たとえ一部が倒産しても、資産が全部なくなるわけではないということです。

だから「長期国際分散投資」

ひとつの株式会社に投資をすれば、「成長」か「倒産」かの賭けになりますが、資本主義経済下の株式会社全体(上場企業)に分散投資をすれば、資本主義経済の仕組み上、上下は繰り返すものの右肩上がりが見込めることになります。

主要先進国16カ国100年間平均リターン(1900年~2000年)
【東洋経済 証券市場の真実の真実より】

株式    9.2%
債券    4.4%
短期債   4.2%

上記は、株式に100万円を投資した場合、毎年、毎年、9.2%の金利がついたということです。
これは、このリターンが良い悪いということでなく、資本主義(100年の間に制度の変化はありますが)という仕組みが、元本プラス金利になっているということです。

短期では言えませんが、長期の場合には、「株式も債券も短期債(預金)も成長する」この事実が重要です。

あとは、この資本主義経済の成長をうまく反映させるような

●分散投資(アセットアロケーション)ができるか
●メンテナンスができるか
●投資行動をどのように計画するか
が問題になります。

これらのルールに沿って資産運用を行うと、驚くほどの効果が期待できます。
つまり、あなたの大切な資産を経済に組み入れ、拡大、成長を応援するわけです。

拡大成長するまで、じっくりと戦略的に寝かせてあげられれば、複利の効果も追い風となり、最小限の手間とリスクで、最大限の効果が期待できます。

資産運用をするうえで、知っておくべきことの一部をご紹介しました。
同じ商品で運用をスタートしても、知っているか、知らないかで大きな違いがでる情報があります。
安易に投資を始める前に、正しい情報をしっかり知ることから始めましょう。

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