FP相談

キャッシュフロー表の役割

キャッシュフロー表とは、人生のお金の流れを表にしたものです。

まくはりFPオフィスでも、家計の資産形成について相談いただく場合には、作成をお勧めしています。

例えば、「定期預金にある1,000万円」を運用したい。というご相談の時。
私たちが最初にすることは、投資の方法を案内することや、おすすめの商品を提案することではありません。
それは、「どんな目的のお金ですか?」という質問です。

その答えは、教育費だったり、マイホームの購入資金だったり、目的があるわけではなく、とりあえず定期預金に入れておいたお金だったりと様々ですが、ここで大切なのは、「それお金はどのくらいの期間運用できるか」を確認することです。

日常生活の中で、「悩みや不安を感じている」と答えた方にその内容を聞くと、「老後の生活設計について」が56.7%、「今後の収入や資産の見通しについて」が42.1%という結果(内閣府令和元年世論調査より)があるように、老後資金、教育費やマイホームの購入などの人生における大きな出費に対しては、存在は意識していても、具体的な金額はよくわからないことが多くあります。
ある目的のために用意したお金が、自分では、それで十分だと思っていても、実際は足りなかったり。反対に、足りないと不安だったけれど、実際は十分だったりということもあり得ますね。

ここで登場するのがキャッシュフロー表。

家計の収入や支出、資産、今後の大きな出費を表にして、「見える化」することで、いつ、どれくらいのお金が必要になるのか、そして、どれくらいの金額の運用が可能なのかを把握することが可能になります。

資産運用の目的は、今の生活をできる限り楽しみながら、将来のお金を効果的に準備することです。目線を、「今」ではなく、超長期にすることが必要なのです。
そのために、キャッシュフロー表で全体を把握したうえで、見えてくる課題に対して対策をとりながら資産形成のプランを立てていくことがとても大切です。

これは、資産運用に限らず、保険や住宅ローン等を検討するときも同様です。それぞれを別々に考えてしまうことが一般的ですが、CF表で全体を見て考えることにより、一番効率的な商品や運用方法を選択することもできます。

キャッシュフロー表作成に必要なこと

  • 収入:現在の収入、これからの見込みや、定年の時期など
  • 毎月の生活費:家計簿をつけていないので、ざっくりした金額しかわからない…でも大丈夫。細かい内容ではなくても、大体毎月このくらい。という概算でもOKです。
  • 今後のライフプラン(旅行計画、お子さんの教育、マイホーム、車関連等)
  • 現在の資産(預貯金、有価証券、保険等)

いざ作ろうと思うと、現在の収支状況に対して正確さを求めたくなるものですが、あまり細かい部分を気にせず、大きな流れを知るくらいの気持ちで取り組むことをお勧めします。

「キャッシュフロー表を作ること」が最終目的ではなく、課題への対策や、効果的な資産運用のプランをたて、今よりも安心して楽しく生活することが目的だということをどうぞお忘れなく!

↑※トップ画像 もうすぐ待ちに待った開幕です。写真は、昨シーズンのもの。
  資産運用においても、グラウンドのように広ーい視野を持って取り組みましょう!